コロナ禍で医者の年収が減少する理由
コロナ禍と医者の年収の関係
こんにちは、Dr.KyoJiです。
現在フリーランス医師として活動し、常勤医時代以上の稼ぎを得ています。
今回はコロナ禍で医者の年収がどうなるかについてお話しします。
以前の記事では医者の年収の仕組みについてお伝えしてきました。
【医者の年収】勤務医が年収2000万円超を目指すためには【頭打ち】
【医者の年収】勤務医が年収2000万円超を目指すためには【頭打ち】
そこで今回は医者の年収がこのコロナ禍でどのように変化するのかについてアンケートを元に考察していきます。
新型コロナウイルスと医療業界の関係
新型コロナウイルス感染症拡大により、多くの企業や職種がさまざまな影響を受けています。
中でも大きな影響を受けた業界で一番話題になっているのが医療業界です。
感染リスクに晒されながらコロナウイルスの治療にあたる医療従事者は、心身ともに相当な負担を強いられています。
さらに救急搬送数自体が減っており、急性期病院の患者数が減るなど、病院経営自体が赤字になる病院が数多く存在します。
病院自体の経営が悪化すれば、当然医者の給料にも影響が出ることが予想されます。
そこで、1046名の医師を対象にした「お金に関するアンケート」を元に医者の年収にどの程度影響が出ているのかを見てみましょう。
ほとんどの世代の医師の2019年の年収は「1001万円~1500万円」が最多
2019年度の医者の年収については、年代別で一番多かった回答として
- 20代が1000万円以下(86%)
- 50代以外の30代と40代、60代、70代が1001万円~1500万円(52%・38%・28%・48%)
- 50代が1501万円~2000万円(29%)
という結果でした。
「3001万円~」の高収入帯は30代が1%、40代と50代が5%、60代が12%となっています。
70代以上は「1000万円以下」が29%、「1001万円~1500万円」が38%、「1501万円~2000万円」が18%、「2001万円~3000万円」が15%という結果でした。
この結果を見ると、年齢とキャリアが重なるにつれて医者の年収は上がり、40代・50代でピークを迎えています。
その一方で、勤務医の定年が65歳のため、60代以降は年収にばらつきが見られます。
これは定年後に仕事を抑える医師と開業医のように定年という概念がなくそのまま働き続ける医師がいるためです。
4割の医師が「年収は減る」と回答していた
ここまでは一般的な年代別の医者の年収を見てきました。
それでは、新型コロナで医者の収入は影響を受けるのでしょうか?
なんと「コロナによって2020年の年収はどう変化すると思いますか」という質問では、「変わらない(46%)」という回答が最多でした。
自分の勤務病院以外にもアルバイトやスポットバイトを取り入れて収入を維持する先生が多いためと考えられます。
その一方で、「年収は減る」と回答した先生は41%という結果でありました。
年代別に見ると、「年収は減る」と回答した医師の年代は50代以上で、50代で47%、60代で46%、70代で50%と、いずれも5割前後の医師が年種が減ると回答しています。
「年収は減る」と答えた理由については、「業績悪化によって賞与や手当が減ったため(48%)」が最も多く、その次が「残業やアルバイトの頻度が減ったため(42%)」が続きました。
アルバイトの減少については以前から指摘されていますが、このように医者の年収にも影響が出ていることがわかりました。
医者のアルバイトに関しては実は複数の大手サイトで常に募集があり、登録することで自分にあった案件を探すことができます。
自分が使って収入を保てているサイトは以下になりますのでもしアルバイトが減少した先生がおられましたら是非活用してください。
医者は年収減で節約傾向へ
次に医者のお金の使い方についてのアンケートを確認してみます。
「コロナによって、お金の使い方は変わりましたか」という質問では「コロナ前より使わなくなった」と答えた人が52%に上りました。
「コロナ前と変わらない」は43%、「コロナ前より使うようになった」はわずか5%でありました。
それでは半数以上の医師が以前よりお金を使わなくなった理由とは何なのでしょうか。
その理由については「外出や外食の頻度が減ったため」が80%と圧倒的に多く、2位の「節約や貯金を考えるようになったため」は7%、3位の「収入が減ったため」は6%とほとんどの理由として外に出る機会が減ったことによるものでした。
二度の緊急事態宣言の発令に伴う外出自粛、また病院から会食を禁止されている事も多く、お金を使う機会が減ってしまったことが大きな理由と考えられます。
- そのほかにも
- 「お金を使う気分ではないため」
- 「落ち着いて考えた時に、今まで不要なものを買っていたと気付いたから」
といったように環境の変化によってお金の使い方に対する考えが変わった医師も見られます。
医者の4割が「今年の年収は減る」と回答
この調査により、病院悪化やアルバイトの減少で4割の先生が「医者の年収が減った」と感じていることがわかりました。
またお金の使い方についても現在の自粛の状態を反映してお金を使わない傾向にあることもわかりました。
今回は医者の年収について注目しましたが、コロナ禍における不安や生活の変化は、医者だけでなくほとんどの人が感じています。
終わりの見えないこのコロナ禍、これまで以上に我々一人一人が自覚意識を持って改善に向け頑張っていく必要がありますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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