入局前に把握しておきたい医局のメリットとは?

入局前に把握しておきたい医局のメリットとは?

こんにちは、Dr.KyoJiです。

普段はフリーランス医として外来診療や日当直を行いつつ、医師の資産形成についての総合情報を発信しています。

以前は医局に属していましたが、自分の価値観の違いにより退局をさせていただき、その後は現在のフリーランス医として働くようになりました。

Twitterでも日々発信していますが、よくリプライやDMで質問を頂いております。

その中でも医局を辞めることについてのメッセージを頂くので、医局を辞めるということについてを記事にしていました。

医局に残ることに疑問を持っている先生の判断の一助になればと思います。

KyoJi先生も医局に人が集まるのは反対??

というご質問を頂くことがあります。

結論からお伝えしますが、医局自体を否定するつもりは全くありません

医局には医局のメリットがあり、そのメリットが自分の生き方に必要であれば医局に属す価値があります。

そこで今回は、自分が医局にいた時に感じていたメリットをお伝えし、医局に残るという価値について深掘りしていきましょう

医局にいた時はそれなりのメリットを感じていました。

そもそも入局は必要?不要?

そもそも入局って必要なの?それとも不要なの?

特に学生さんや研修医の先生で今後の進路を考えている方が多いと思います。

自分は約10年間医局に属していましたが、自分の今後の生き方を考えて、医局に属さない生き方を選びました。

しかしそれは「医局を辞める=医局は不要」という考えではありません。

中には医局に入る必要のある先生もいると思います。

それは新専門医制度が関わってきます。

平成28年度の初期研修医への調査では、専門医を取得したいと考えている医師は全体の9割以上を占めています。

そして、2018年4月から開始された「新専門医制度」の影響もあり、初期研修後の進路として「大学病院志向」がそれまでより高まったと言われています。

新専門医制度になると専門医を取得する際に基幹施設での勤務が必要になる場合があり、その施設が大学病院になっていることもあります。

その場合は大学での勤務=入局が必要となることがあります。

またマイナーな科では専門医取得のための症例が一般病院では取得できず、大学病院のような症例が豊富な施設での研修を余儀無くされる場合もあります。

新専門医制度について詳しくは先生方の専攻される科の学会ウェブサイトを参考にしてください。内科学会と外科学会に関しては下にリンクを貼ります

新専門医制度:日本外科学会

新専門医制度:日本内科学会

このように、医局に入る必要があるかどうかを考える際に、自分の専攻する科の専門医を取得するのに大学が必要になるかどうかで変わってきます。

また現行のプログラムが確定するまで不透明な状況が続いていることもあり、「今後どうなるかわからないためとりあえず医局にいる」という選択をしている医師も一定数います。

入局する時期っていつ頃が多いの?

入局の時期に関しても疑問を持つ先生が多いと思います。

最初から入局を考えている先生であれば初期研修修了と同時に入局すると思います。

一方で市中病院などで後期研修まで行なった先生であればある程度の年次になってから入局を考える先生もおられると思います。

厚生労働省が発表した平成28年の調査では以下のようになっています。

厚生労働省「平成28年度臨床研修修了者アンケート調査結果概要」26ページ

全体で約75%の先生がどこかの大学の医局に属す予定としていることがわかっています。

医局に入ることのメリットとは

それでは、専門医取得のために大学に入局することになったとしましょう。

もともと医局に入る予定であった先生にとっては何の問題もありません。

一方で医局にいいイメージを持ってない先生にとっては納得がいかないかもしれません。

ここからは、医局に属した際のメリットを深掘りしていきましょう。

学位(PhD)を取得できる

医局に入ることで得られるものとしてもっとも大きいものの一つに医学博士号(PhD) があります。

学位授与は大学教授でないとできないので、学位を取得するにはどうしても医局に属していなければなりません。

また、先ほど紹介した平成28年の初期研修医への調査でも、全体の4割の医師が医学博士号の習得を希望していることが分かっています。

昨今の動向を見ると臨床に進む場合、学位の有無はあまり重視されないとは言われていますが、自分としては必要だと思います。

理由は簡単で、信頼度の一つの指標となりうるからです。

必要ないことは分かっていても取っておきたい、そう考える先生がほとんどだと思いますし、実際自分もそうでした。

役職を高める、教授になる

医局によって昇格の基準は異なると思いますが、医局の在籍年数が上がるにつれ、自分の大学内での役職も上がっていきます。

論文投稿などでの業績を重ね、将来は教授になりたいと考えている先生は医局に在籍する必要があります。

就職を検討する必要がない

医局に所属することで就業に関するリスクを減らせる、すなわちどこかしらで働くことができるというメリットもあります。

具体的には印象が悪かったり実際に悪評がついてしまった医師でも、その医局の関連病院に口利きし、安定して働き口を確保できることもあります

また診療にあたり何か問題があった場合には医局によって守られるということもあります。

高度な医療を追求できる

医局に所属しているからこその高度な医療経験もメリットの一つとして挙げられます。

上級医からの指導を得られる、学会や研究会が頻繁に行われるため最新の情報や海外の情報を得たり、それを通して将来につながる人脈を得られたりする可能性もあります。

大学病院では市中病院にはなかなかないような最新設備や希少症例などが集まり、高度な医療を提供するという意味で経験の幅は広がります。

また大学といったら基礎研究や留学の機会を多く得られることも、医局に所属するメリットの一つです。

自分は海外留学を目標としていましたので、入局の一番の理由は海外留学のためのコネクションづくりでありました。

まとめ:入局の是非の判断は入局のメリットを把握することから

以上が自分が入局していた時に感じた医局のメリットです。

医局は巨大な組織であり、自由度が効かないという印象からネガティブなイメージを持つ先生もいますが、その分入局によって得られるメリットは大きいです。

一番大切なことは、自分の将来の生き方に必要なものが入局を通して得られるかどうかです。

つまり、入局した際にどのようなメリットがあるかを把握し、そのメリットが

自分の将来に取って必要なものかどうか、を考えることが大切です。

判断材料の一つとして、自分が挙げたメリットが役にたては幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。